【決定版】家庭で育てやすいブルーベリー|おすすめ品種と特徴まとめ
家庭で楽しむブルーベリー栽培。育てやすい品種を選ぶのが成功のカギ

家庭でブルーベリーを育ててみたいけれど、種類が多くて迷ってしまう…
この記事では、家庭で育てやすい15品種を系統別に紹介します。
それぞれの特徴や地域との相性、品種選びのポイントもまとめました。
あなたの庭やベランダにぴったりのブルーベリーを見つけて、季節の実りを味わってみてください。
目次
ブルーベリー品種の3つの系統とは?

ブルーベリーは大きく分けて、「サザンハイブッシュ系」「ノーザンハイブッシュ系」「ラビットアイ系」の3系統があります。
それぞれに向いている地域や特徴が少しずつ違うので、まずはご自身の環境に合う系統はどれかを知っておきましょう。
サザンハイブッシュ系(暖地向け・早生)
関東以南など、比較的暖かい地域に向くタイプ。
ノーザンハイブッシュ系に比べて耐寒性が低いため、寒冷地では凍害のリスクがあります。
実つきがよく、家庭でも育てやすいのが特徴です。
果実は香りがよく、酸味が控えめで甘みが際立ちます。
収穫期は5月下旬〜6月と、ブルーベリーの中でも早い時期に楽しめます。
乾燥を苦手なので、鉢植えでは水切れや夏の高温乾燥に注意しましょう。
株元をマルチングで覆っておくと、土の乾きを防ぎ、安定して実をつけやすくなります。
ノーザンハイブッシュ系(冷涼地向け・大粒)
寒さに強く、東北〜北海道などの冷涼な地域に向くタイプです。
果実は大粒で香りが高く、酸味と甘みのバランスがよいのが特徴。
ブルーベリーらしい濃い味わいを楽しみたい方におすすめです。
収穫期は6月下旬〜7月。
果実がしっかり熟すと、豊かな香りと食感が際立ちます。
一方で、暑さや乾燥にはやや弱いため、暖地で育てる場合は夏の強い日差しと乾燥対策が欠かせません。
半日陰の涼しい場所を選び、株元にマルチングをして温度と湿度を保つと安定して育ちます。
ラビットアイ系(暑さに強い・豊産)
関東以西の暖かい地域で特に育てやすいタイプです。
暑さや乾燥に強く、実つきもよく収穫量も多いのが特徴。
果実はやや小粒で香りがよく、甘みと酸味のバランスがとれています。
収穫期は7月〜8月と遅めで、ほかの系統が終わるころに実が色づき始めます。
時期をずらして植えれば、長く収穫を楽しめます。
ただし、1本だけでは実がなりにくいため、異なる品種を2種類以上組み合わせて植えるのがおすすめ。
お互いに受粉し合うことで、実つきがぐんと良くなります。
日当たりのよい場所を選び、風通しを確保すれば、毎年たくさんの実を楽しめます。
サザンハイブッシュ系のおすすめ品種5選

暖地で育てやすく、甘みの強い実を楽しめるサザンハイブッシュ系。
ここでは、家庭栽培にも向く代表的な5品種を紹介します。
シャープブルー|育てやすさ★★★
サザンハイブッシュ系の代表的な品種で、樹勢が強く育てやすいタイプ。
果実は甘みと酸味のバランスがよく香りも豊か。
収穫期は6月中旬〜7月上旬で、家庭でもしっかり収穫を楽しめます。
鉢植えにも向き、管理がしやすいことから人気が高い品種です。
ただし、開花が早いため晩霜(おそじも)に注意して育てましょう。
マグノリア|育てやすさ★★★
やや大きめの果実で、酸味が少なくまろやかな甘みが特徴。
暑さに比較的強く、暖地での栽培にも向く丈夫な品種です。
果実がしっかりしているため、収穫や保存がしやすいのも魅力。
収穫期は6月中旬〜下旬です。
オニール|育てやすさ★★★
樹勢が強く、家庭でも育てやすい人気の品種です。
香りが非常に高く、果実は柔らかくジューシー。
甘みがしっかりしており、味の評価がとても高いブルーベリーです。
やや乾燥に弱い面がありますが、保湿を意識すれば鉢植えでも安定して育ちます。
収穫期は5月中旬〜6月です。
サンシャインブルー|育てやすさ★★★
コンパクトにまとまる樹形で、鉢植えやベランダでも育てやすい品種です。
果実は甘く香りがよく、酸味がほとんどありません。
自家結実性があり、1本でも実をつけやすいのが特徴。
収穫期は6月上旬〜中旬です。
スター|育てやすさ★★★
大粒で食感がよく、果皮が厚めで実割れしにくい丈夫な品種。
果実は甘みとほどよい酸味があり、爽やかな風味が楽しめます。
生育が安定しており、初めて育てる方にも扱いやすい早生種です。
収穫期は5月下旬〜6月です。
ノーザンハイブッシュ系のおすすめ品種5選

冷涼な地域に向き、香りと風味のよさで人気のノーザンハイブッシュ系。
ここでは、大粒で味わい深い代表的な5品種を紹介します。
ブルークロップ|育てやすさ★★★
ノーザンハイブッシュ系を代表する定番品種です。
耐寒性・耐病性が高く、家庭でも育てやすい丈夫なタイプ。
果実はやや大粒で、甘みと酸味のバランスがよく風味も豊かです。
収穫期は6月下旬〜7月中旬です。
土壌適応性が高く、やせ地でも育つため幅広い環境に対応します。
ただし、長雨に当たると果実が裂けやすいので注意しましょう。
ブルーレイ|育てやすさ★★★
濃厚な味わいと強い香りが魅力の中生品種。
果実はやや大粒で、甘酸っぱくコクのある風味が楽しめます。
完熟前は酸味が強いため、樹上でしっかり熟してから収穫するのがおすすめです。
寒さに強く、冷涼地では特に育てやすいタイプ。
収穫期は7月上旬〜中旬です。
スパルタン|育てやすさ★★☆
果実は非常に大粒で香りが高く、食味の評価が高い品種です。
やや栽培が難しく、酸性寄りの土壌を好みます。
接木苗を使うと根の弱さを補え、育てやすさがぐっと上がります。
管理が合えば、高品質な果実をたくさん収穫できるのが魅力。
収穫期は6月下旬〜7月上旬です。
デューク|育てやすさ★★★
果実はやや大きめで、甘みと酸味のバランスがよく取れています。
樹勢が強く育てやすい早生品種で、実つきもいいです。
果皮がしっかりしており、収穫後の日持ちにも優れています。
収穫期は6月上旬〜下旬です。
レガシー|育てやすさ★★★
果実は甘みが強く、香りも豊かなブルーベリーです。
ノーザン系の中では比較的暑さに強く、中間地でも育てやすいタイプ。
果実は締まりがあり、実割れしにくいのも魅力です。
収穫期は6月下旬〜7月中旬ごろで、長く収穫を楽しめます。
常緑性が強く、暖地でも育てられる点が特徴です。
ラビットアイ系のおすすめ品種5選

暑さに強く、豊産タイプが多いラビットアイ系。
関東以西の暖かい地域で育てやすく、収穫期も長めです。
ここでは、家庭で育てやすく実つきのよい5品種を紹介します。
ティフブルー|育てやすさ★★★
ラビットアイ系を代表する定番品種で、家庭栽培でも人気があります。
果実は中粒で、甘みと酸味のバランスがよく、香りも爽やかです。
樹勢が強く、病害にも比較的強いため育てやすいタイプ。
収穫期は7月下旬〜9月下旬です。
クライマックス|育てやすさ★★★
果実はやや小粒ですが甘みが強く、風味のよい品種。
早生タイプで、他のラビットアイ系より早く収穫を楽しめます。
受粉樹としても優秀で、他品種と組み合わせると実つきがさらに良くなります。
収穫期は6月下旬〜7月中旬ごろです。
雨が続くと果実が裂けやすいため、天候に注意して収穫しましょう。
プレミア|育てやすさ★★★
果実はやや大粒で、酸味が少なく食べやすい品種です。
甘みが強く、風味がよく家庭栽培でも人気があります。
暑さに強く、環境への適応力も高いのが特徴。
収穫期は7月上旬〜中旬です。
若木のうちは受粉が不安定になることがありますが、大株になると安定して実をつけます。
パウダーブルー|育てやすさ★★★
甘酸のバランスがよく、風味のしっかりしたブルーベリーです。
果実はやや小粒ですが皮が厚く、加工や冷凍保存にも向いています。
樹勢が強く、病気にも強い丈夫なタイプで、扱いやすさも魅力。
収穫期は7月中旬〜8月上旬です。
ブライトウェル|育てやすさ★★★
果実は中粒で甘みが強く、ジューシーな味わいが魅力です。
樹勢が強く実つきもよく、他品種との相性も抜群。
豊産で扱いやすく、家庭でも安定した収穫が楽しめます。
収穫期は7月上旬~8月上旬です。
品種選びのポイント
地域の気候に合った系統を選ぶ

ブルーベリーは、気候との相性によって育ち方や実のつき方が変わります。
暖かい地域ではサザンハイブッシュ系やラビットアイ系、涼しい地域ではノーザンハイブッシュ系が向いています。
それぞれの系統には得意な環境があり、気温や湿度に合ったものを選ぶと、花芽のつき方が安定し、果実の味わいもより良くなります。
複数の品種を組み合わせて実つきを良くする
ブルーベリーは、複数の品種を一緒に育てることで受粉が促され、実つきが安定します。
特にラビットアイ系は1本だけでは結実しにくいため、あらかじめ複数を組み合わせて植えるのがおすすめです。
・同じ系統内で2〜3品種を組み合わせる
・開花時期が重なる品種を選ぶ
・どうしても1本だけの場合は、自家結実しやすい品種を選ぶ
(例:サンシャインブルー)
まとめ

ブルーベリーは、気候に合う系統と育てやすい品種を選ぶのがポイント。
暖地ではサザンハイブッシュ系やラビットアイ系、涼しい地域ではノーザンハイブッシュ系が育てやすいです。
同じ系統の中で2〜3品種を組み合わせると、実つきが安定し収穫量もアップします。
鉢植えでも地植えでも、環境に合った品種を選べば長く実りを楽しめます。
お気に入りの品種を見つけて、季節ごとの収穫を楽しんでみてください。
この記事のライター
造園歴20年+αの植木屋&ガーデニングライター
★造園施工管理1級 ★造園技能士2級
植物の魅力を最大限に引き出し、美しく花咲く庭づくりをサポートするのがモットーです。
これまで培ってきた経験と知識を活かし、初心者の方にもわかりやすく植木や花のことをお伝えします。
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